Numoeba / ナミーバ

 A scientist discovered a strange variation of amoeba. The scientist named it numoeba. A numoeba, though it looks like an amoeba, is actually a community of cells, which always forms a tree. ...

ナミーバとは

ナミーバは木構造をなす細胞の集合体で,時間経過に伴いその形状を変化させる.

各細胞はナムボソームと呼ばれる正の奇数を持っている. ナムボソームは,3n+1問題(あるいはCollatzの予想)の基本演算,すなわち,

3倍して1を足し,奇数になるまで2で割る.
にもとづき,時間の経過とともに変化する.
例: 15 → 23 → 35 → 53 → 5 → 1

細胞の死滅や分裂は,以下のルールに従う. (詳しくは, ICPCの問題 か [2] を参照)

  • ナムボソームが 1 になると,その細胞は死滅する.
  • 木構造の上位が死ぬと下位も死ぬ(例外有り).特にリーダが死ぬと全体が死ぬ.
  • 最大ナンボソームを持つ細胞がリーダとなり,木構造のルートとなる. 最大値が複数ある場合は,前のリーダが留任する.
  • リーダ細胞は新しい細胞をうむ(リーダボーナス).
  • ナムボソームが増加した葉細胞は新しい細胞を生む(葉ボーナス). 

時間発展の例
クロックナミーバの形状 
0
 15 
15 はリーダであり,かつ葉でもある.
1
 23   13 


 11 

15 は 23 となりリーダに再選され,葉ボーナス 13 とリーダボーナス 11 を得る.
2
 17 



 35   5 


 17 



9

17 はリーダボーナス.
 
23 は 35 となり,リーダに再選される.13 は 5 になる.
 
11 は 17 になり,葉ボーナス 9 を得る.
 
 
3
 13 



 53   27 


 13 



7

17 は 13 になる.
 
35 は 53 となり,またもやリーダに選ばれる.
5 は死んで消滅する.27 はリーダボーナス.
 
 
 
4
5







5  41   21 



5
21





 11  7

13 は 5 になる.
 
27 は 41 になり,リーダとなる.
ふたつの 21 はリーダボーナスと葉ボーナス.
 
 
7 は葉ボーナス.
5
 11   31   15 
5, 21 そして 5 の下方につながっていた 11, 7 が死滅.15 はリーダボーナス.
   x  はリーダ細胞,  y  はその他の細胞.

参考文献
[1] C. A. Pickover, Wonders of Numbers: Adventures in Mathematics, Mind, and Meaning, Oxford University Press, 2001.
[2] 佐藤進也, 天海良治, 竹内郁雄, ある新種の算術生命体 --- ナミーバ, 情報処理学会第42回プログラミングシンポジウム報告集, 2001.
[3] 佐藤進也, 竹内郁雄, 制約より生じる調和 --- 謎の算術生命体ナミーバの組織化, 情報処理学会夏のプログラミングシンポジウム報告集, 2002.

デモプログラム
numoeba.jar をダウンロードし,シェルから
% java -jar
numoeba.jar
実行.
ċ
numoeba.jar
(28k)
shin-ya sato,
2016/06/28 18:28